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この記事のみを表示する歌姫百合三部作の感想です♪

文芸イベント関連

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みなさまいかがお過ごしでしょうか?
まだ2月なのに今日は暖かく、春の訪れが近いのを感じます^^

今日は、先日お互い東海在住というご縁で作者さまとお会いする機会に恵まれ、
3冊同時にゲットすることができた歌姫百合シリーズ三部作についての感想を
お届けいたします!!

追記: 前回の『ゆきのふるまち』の感想記事と、『私の相棒』という記事に
     ぱちぱちありがとうございました~(*´∀`*)ウレシイ!!


******

あずみさま
歌姫百合シリーズ『解放弦』『愛の夢』『ワスレナウタ』

3冊読了しました!
レース装丁とか、白鴇さまの絵(『解放弦』掲載の短編漫画も澄んだ美しいお話だったです~!)とか。
どの本も、女の子らしい、美しくて可愛い、素敵な本になっています^^
前回ご紹介したくまっこさんのご本も素敵だったけど、皆さんほんとにすごいですね!
憧れます~ほんとに(>∀<)ノ


…というわけで、本編の感想ですが。

天使の呼び名にふさわしい、恵まれた環境で育った美しいお嬢様レシカと、
自分の置かれた辛い境遇を、唯一の武器である歌で覆そうとしたジラの物語。
ライバルであり主従であり、お互いが憧れの対象でもあり。
そんな複雑な状況の中、揺れる気持ちに悩み苦しみつつも、二人が築き上げていく関係が
とても濃密に描かれているキラッキラ(合ってる?かな…でも私的にはキラキラしてると思う!)な作品です。
これからどうなっちゃうの?と先が超気になるので、まずざっと展開を先取りで掴みつつ、後から
じっくり読む、みたいな超反則技を繰り出しつつも、サクサクと読んじゃいました~(*^∀^*)


多分このお話はガールズラブな物語に分類されるのかもしれませんが、そっち系のジャンルに
ほとんど造詣のない私でも全然読みやすかったです。多分、この二人の関係に「歌」が
介在していたからじゃないかな。
女の子同士の恋愛のお話と言うよりは、歌という芸術に取り憑かれてしまった人たちの愛のお話
だったんじゃないか、という印象です。
このお話は基本、ジラという女性の目線で展開されていくのですが、彼女が、レシカという歌姫に
対して抱くこの感情は一体なんだろうか?と自問するシーンが何度か出てきます。
自分で彼女の像を勝手に作り上げているだけなんじゃないか、とか、もしレシカが自分勝手で
わがままな普通の女の子だったら、彼女をこういう風に思うことができるだろうか?(多分思えない)とか。
歌というものがあって、初めて成立する関係。もしかしたら、それがすべてだったのかもしれない、
と、思えるくらいに。音楽は、彼女達の人生の中の大きなウエイトを占めていたものなのだろうなぁと思います。
普通一般の恋愛というものとは少し違うかもしれないけれど、それは人間同士が泥臭く求め合うのとは
違う、もっと純粋で美しい、言ってみれば天上にある憧れのような感情なんじゃないかなぁと思いました。
最後まで、二人がお互いに深い愛と尊敬を寄せていたからこその物語の流れを感じて、人によって多分
思うことは違ってくるんだろうな、とは思いつつも、私にとっては納得のいく、清清しい結末だったです。


自分の泥臭い感情にいっぱい傷つきながらもレシカを大切に思うジラがいじらしくて可愛かったです;;
男っぽい所作(あらっぽいというんじゃなくて、素っ気無さ的に)とか、言葉遣いにキュンとしました…!
ものの考え方も理性的で男らしくてかっこいいんです///
レシカはあくまで女性的で、終盤に入るまでは特に、何を考えているのか分からないところがドキドキしました///
個人的には、レシカの弟のエドヴィが好きだったです…悪い子(ナンネちゃん…うっ;;)…なのかも
しれないけど、やっぱり魅力的。
エドヴィを主役かメインキャラに据えて、あずみさんに何か書いて欲しいくらいです(笑)
あとお針子のノーマがっ!可愛かったです~!!


歌を歌うシーンがいっぱい出てきたので、それも楽しかったです。
私自身、歌を習っているのですが、多分これはあの曲では?みたいな自分の好きな曲が大事なシーンで
使われていて、そういうのも嬉しかったです。めっちゃ個人的な楽しみ方ですが…^^;
ほんとはこのシーンのここがっ!とか書きたいのは山々ですが、それをやっちゃうとネタバレになるので
割愛せざるを得ず…。。 歌うシーン、どれも素敵でした。海のシーンとか特に美しくて。


あずみさんの作品は以前にも感想に書いたアンソロ寄稿作品と、R18作品を二作読んでいるのですが、
特にR18作品はかなり濃厚なエロスが展開されているので、この作品で描かれたプラトニックラブとの対比が
凄まじいです(笑)でも、濃さ加減で言えばどっちも同じくらいなので、同じ人が書いた、と言われれば
頷ける気もします。
文章にたましいを感じるというか、頭以外のところで書いているというか、そういう感じがして、すごいなぁと
毎回圧倒されます。どうすごいかってなかなか説明できないんですが、例えてみるならば、『のだめカンタービレ』
という漫画の1シーンで、孫ルイというピアニストがのだめが池に落ちたのを見て「私はこんな風に落ちる
ことはできない」というようなことを思うシーンがあるんですが、まさにアレな感じです。池に落ちたのだめを
見るルイのような気分。漫画を読んだことのない人には意味わかんないでしょうが…(スミマセン;)
それが私の心情を表す一番的確な表現かもしれません(笑)


そんなわけで、切なくも美しいあずみさんワールドにどっぷり浸からせていただき、世知辛い浮世からも
しばらく脱却できて、とても幸せなひとときを過ごせました~(>∀<)

素敵な物語をありがとうございました!!!!