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この記事のみを表示する同人誌感想2019 その1

同人誌感想

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こんにちは!
5月が暑すぎて一瞬死にましたが、その後涼しすぎてびっくりしているまりもです。
猛暑を呪い過ぎたせいだろうか…ごめんよ夏… と勝手に反省しているところですが、
どうせ梅雨明け辺りから暑くなるんですよね~? うん、知ってる。。

久しぶりに同人誌感想をお届けします。
今回は、鴻鵠ブラザーズさまの化学物質過敏症に関する三冊についてです。


鴻鵠ブラザーズさま著 『KillerMCS & 化学物質過敏症 その原因と症状、治療法』
鴻鵠ブラザーズさま編 『カナリアのとなりに』
松岡おまかせさま著 『ある日とつぜん化学物質過敏症』


この本は、イベントでいつも仲良くしていただいている森村直也さんから頂いたものです。
「文学フリマ」などでは頒布されておらず、多分コミケ等のイベントで入手できるのではないかな…。
実はこの三冊、読んだのはかなり前になるのですが、感想が難しくてずっと書けないままでした。
化学物質過敏症とは、日常で使われている化学物質が自律神経へ作用して呼吸ができなく
なったり、頭痛、眩暈、平衡感覚の低下、その他いろんな症状を引き起こす病気(病気というのも
難しい線引きみたいですが、ここでは便宜的に使わせていただきますね)です。
間違われやすいようですが、アレルギーとは違うのですね。

日常で使われている化学物質。
実のところ、ここ数年、私もそういうものが気になるようになっていました。
一番気になっていたのが、近頃各社が競うように出している、香りが売りの
洗剤や柔軟剤の匂い。
家に遊びに来た息子の友人たちの服から漂う洗剤、もしくは柔軟剤の匂いが
強すぎてですね。その残り香で、誰が家に来たのかすぐに分かるくらいです。
しかも、数日間は残り香が部屋から消えずに残っているという…。
服を着ている本人は、こんなに強烈な匂いを日々身にまとって暮らしているのか…
こんなに強い匂いに日々晒されて、しんどかったり息苦しくなったりしないのかな、と、
ちょっと不思議なくらいでした。
でもね、匂いっていうのは、慣れてしまうとわかんなくなりがちなんですよね。
匂いのきつい商品を使うと、消費者は慣れて鈍感になる。だから、成分はますます
強くなっていくのかもしれないですね。

…と、横道に逸れましたが。
この本で、そういう商品によって日常生活を送るのも困難になってしまった方がいらっしゃる、
ということを知りました。
この本を制作した武濤さんは、化学物質過敏症の当事者でもあるのですが、きっと、こういう
現状があることを知って欲しい、と思って書かれたのだと思います。
だけど、「化学物質」というものは、「毒」という形で存在しているわけではなく、みんなが
日常的に使っている日用品に使われているものなのです。
煙草、洗剤、柔軟剤、消臭スプレー、殺虫剤…などなど。
身近に使っている日用品を使うな、というのは、なかなか難しい。難しい、というジレンマ。
当事者の立場としては、本当に命に関わるくらいの困難を抱えていらっしゃるのだから、
本当なら声を大にして「これもこれも、使わないで欲しい!!命に関わるので!!!」って
おっしゃりたいんじゃないかと思います。けれどこれらの本は、どれも非常に抑制の効いた
文章で、日用品としてそれらの物質を使っている私たちに向かって、現実を丁寧に細かく
説明することに徹しています。
「どうして私が」という思いや、苛立ちや悲しみがないはずはないと思います。
色々な思いがある中、これほどに理性的にものを書かれるのは、症状もなく普通に
暮らしている私たちのほうに寄ってくださっているということ。
本当に頭が下がる思いです。

症状のない人間は、実際にそのつらさを体感することはできないのですが、そこをおぎなって
くれるのが「カナリアのとなりに」という本に寄稿された、武濤さんのお友達の皆さんの文章です。
この本には、実際に発症された方に接した人たちの戸惑いや思いが素直に綴られています。
周りにいる人たちの、どうしたらいいかわからないという無力感や迷い、試行錯誤。それなら
私にも理解できるし、周囲の環境とご本人との間にある葛藤や思いやり、そういうことも分かります。
実際、この病気はなかなか理解されにくく、誤解や無理解から心無い言葉を浴びせられることも
あるようです。化学物質過敏症からくる症状を直接和らげることはできないかもしれないけれど、
今直面している困難を知ることによって、少なくとも、誤解からくる辛さを無くすことはできる。
そして理解が広がっていけば、ご本人がもう少し「抑制」を外して、「こうして欲しい」という言葉を
投げかけることができる世の中になるかもしれない。していかなければならない。
そんな風に思いました。

あと、やっぱり「使わないようにする」のは大事ですよね。。
私もしんどいな、と思うことはあるし、そう感じたものは使わないようにしているのですが、
日常で何を使うか、ということについて、もう少し敏感でいようと思いました。

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あっ、さっきの写真に載せられなかったのですが、こういう、お洗濯ガイドも頂いております!!
森村さん、何から何までありがとうございます~ヽ(;∀;)ノ

最後になってしまいましたが、この本、内容もさることながら、絵がめちゃくちゃ素敵でして!!
そういうのもお楽しみいただけるんじゃないかなぁ!!!!!! 
表紙の絵だけ見てもお分かりだと思うんですが、ほんとカッコイイ…!! 惚れますよ~(*^ω^*)v