猫とワタシ

Wandering Note

創作文芸サークル『a piacere』の活動状況など

この記事のみを表示する第二回文フリ大阪感想祭り☆その3

文芸イベント関連

kansou2014-3.jpg

第三弾は、+Lanternさまの2冊についてお送りします!

普段は関東で活動されている女性お二人のサークルさんなのですが、
今回大阪まで出張されて来られていて、作者様(多々畳様)とも
久しぶりにお会いできてとても嬉しかったです~♪
私が東京文フリに参加した時には、毎度本を購入させてもらっていて、
過去にこのブログで開催した感想祭りでも2度(多分)登場している、
私にとってはお馴染みのサークルさんです♪

今回2冊の本を読ませていただいたのですが、どの作品も読み応えが
あって、素晴らしかったです。
過去にも何度か他作品を読んでいるせいか、メンバーのお二人の個性が
以前よりも分かってきたような気がします。
そういう風に、長い間コンスタントに読み続けられるサークルさんって、実は
そんなにたくさんあるわけじゃないので、これからも時々関西遠征して欲しい~!
毎年でなくてもいいので…ぜひに!よろしくです!!


ではでは、感想を以下にたたみます~^^





『.flv』

本のタイトルは拡張子なんですね。
『web動画』をテーマに書かれた作品集になります。


多々畳さま 『repeat after me』

いきなりですが、この作品、すごく好みでした~!ほんますごいっ!!!
動画サイトで見た、国籍不明の謎めいた女の子「クドリャフカ」のダンスに
魅せられた女子高生の独白めいたストーリーを皮切りに、短いストーリーが
色んな人(&動物&植物)の目線で次々と繋がっていくお話になっています。
一つ一つの物語の最後のフレーズが、次の物語の冒頭にかぶさっていく言葉の妙とか、
女子高生→サラリーマン→犬…というように、全然違う視点でくるくると展開する
ストーリー。更にそれらが微妙に重なり合い絡み合っていて、最後には驚きの展開がっ!!!(笑)
何この巧みの技!?完全に持っていかれちゃいました~!!!!(>∀<)
こういうのほんと好きです。あとがきに作者様が「エンドロールはサカナクションの
『エンドレス』で」っておっしゃってましたが、ストーリーが見事にエンドレスを
体現しててすごい~感激!!!!
この作品の良さを言葉で表現するのはなかなか難しいです。それでも敢えて例えて言えば、
素敵絵師さんが描かれる「ループ絵」を見るときの「わー何これすげー!」って感覚に似た、
素敵な読書体験ができます!激プッシュ作品です♪♪


遊佐はなえさま 『感電するフィルム』

web動画に自分のピアノ演奏をこっそりアップして、反応を楽しんでいる、ちょっととんがった
女子高生と、そんな彼女に興味津々な明るくさばけた男の子のラブストーリーになっています。
遊佐さんが書かれる女の子は、どこか斜に構えた、思春期独特の憂鬱を抱える子が多く、
わかるわーこの感覚!と共感するところ満載です。それと、以前読んだ作品でも感じたのですが、
すごく恋に対して生真面目な子が多くて、そういうところも可愛くて好きだったりします(*^^*)
中高生の頃、自分がどんなことを考えて暮らしていたのかって、今となってはあまり
覚えていないのですが、遊佐さんはお話を通して、そういう細々とした懐かしい感覚を思い出させて
くれるような繊細な物語を書かれる方で、この作品でもそういう点が色々と心に残りました。
「スクールカースト」って言葉とか!そういうのあったよね、確かに、みたいな!
私自身が女子高出身のため、共学の高校の雰囲気を楽しめたのも嬉しかったです(笑)
高校時代に女だらけの環境で灰色の学生生活を送ったことは、小説を書くということに
とってはかなりマイナスだったかも、と思わなくもないです…^^;
いやほんと、共学、楽しそうっすね……!!!!←魂の叫び 笑


『blue』

ブルー、青をテーマにした短編集です。


多々畳さま 『たらちね』
 
何年か前に感想を書いた『メリーゴーランド』という短編集に収録された作品の登場人物と
同じメンバーが登場するお話で、懐かしい人たちに出会ったような嬉しい気分になりました!
主人公はちょっと複雑なおうちの小学生、柊平くんで、同じマンションに住む、おばさんに憧れる
女子高生「おばさん」(柊平くんに彼女自身がそう呼ばせている 笑)との二人のやりとりが
コミカルに書かれています。
柊平くんがいい子すぎて泣けてきます…!「お姫様の日」のおばさんを優しく看病してあげる
様がもう…惚れてまうやろ!!なレベルで(ノ_;)男前すぎ!!
宿題も誰に言われずにきちんとやってるし、塾にも真面目に通ってるようだし、うちの子も
こんな出来た息子に生まれ変わったら、私だって日々野比ママにならずに済むのに…っ!!
と思わず心で叫ばざるを得なかったです(苦笑) 
畳さんの作品を読んでよく思うのは、登場人物を取り巻く環境についてさりげなく匂わせるのが
上手な方だな~ということです。
柊平くんを通して、周りの大人の事情とかがおぼろげに透けて見えて、何となくその向こうにある
物語を想像できる、そういうところが物語の奥行きをかもし出していて面白いなぁと思います。
またこの登場人物たちの、まだ見ぬストーリーを読んでみたくなりました。
全国の野比ママに夢をありがとう柊平くん…!!
是非またお話の中で会いたいです~(;∀;)ノ 


遊佐はなえさま 『あしたは海に』

自由奔放な姉と、苦しい恋に悩む妹の物語。妹さんが主人公なのですが、彼女の彼(既婚)
の嫁が姉の同級生だったりで、複雑な人間模様がコンパクトに紡がれたお話でした。
私が一番印象に残ったのは、主人公の不倫相手の嫁である「おしゃれな田舎暮らし」を
推奨するライフアドバイザー、西崎冬子さんっていうキャラクターです(断言)!!
この冬子さんという人、作中で直接登場することはないのですが、とにかく濃いキャラで、
昔「恋から」的な(←私の個人的イメージですw)トーク番組にミニスカ姿で出演してた…
ところからのナチュラル系転身、だとか、整形した過去をひた隠しにしている、だとか、
つつけば色々とツライ話が出てくる人なんですが、リアルに自然体な主人公の姉(元同級生)に
偶然再会して「あんたって高校の時はモテてたようだけど、最終的に幸せになったのはこの私!
勝った!!」的アピール(いえそんな台詞ではないけれど、要約すればそんな感じw)を
するあたり、とっても毒のある痛々しいキャラクターで、ほんと大好きです(笑)
ちなみに、私が時々買う、ナチュラル系某雑誌に頻出する某人にどうしてもキャラがかぶってしまい、
私の中のイメージの冬子さんは、完全にその人の顔になってます^^;
(いやでも、その方はそんなキャラじゃないはずですが…!きっとない、はず…ですが…!!) 
遊佐さんの描く「女の業」がこのキャラに凝縮しているようで、すごく印象にのこっちゃいました。
…って、本当は、姉妹の愛情というか絆とか、そういうところがメインのお話で、多分この
冬子さんは全然主要人物ってわけじゃないんですけどね^^;
私は姉妹という存在を持たないので、やはり姉と妹との関係って異性の兄弟とは違うのだなぁと、
その辺も興味深かったです。この作品の中に流れる姉と妹の交流がとても素敵で、同性の姉妹も
きっといいものなんだろうな~と憧れましたです^^


そんなわけで、今回も安定の面白さの+Lanternさまでございました(*^^*)
またイベントでお会いできますように…!!!


コメントの投稿

secret