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この記事のみを表示する第20回文学フリマ東京感想祭り☆その4

文芸イベント関連

まだまだ梅雨真っ只中ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか…!
前回から随分日が空いてしまいましたが、感想祭りの続きをアップさせていただきます!
今回は、柳屋文芸堂さまの小説と、風見鳩さまの詩集3冊についてお送りします^^

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柳屋文芸堂さま

柳田のりこさま著 『贋オカマと他人の恋愛』

作者の柳田さんから直々に「理系美少年と村上春樹オタクと伝統芸能オタクの男子がイチャイチャ
する話です」という事前情報を頂いていたので、コメディなんかな、と思っていたのですが、
全然コメディじゃなかった(笑)
というか、会話は基本、面白いんですが。コメディじゃないよこれ…!
男性同士の大学生の恋愛話から始まり、卒業後も30台前半ぐらいまで続く物語なのですが、
作中繰り広げられる恋の顛末が…とにかく愛が重くて! 
でも、よく考えてみたら、過去に読んだ柳田さんの作品って、恋愛については全部そういう「重さ」
を感じたような気もするので、きっと作者さまの持ち味なのかな、と思います。
BLという形を取ってますが、どっちかといえば、社会の中に自分の居場所が持てない人の
不安とか、悲しみとか、そういうものをゲイというマイノリティを通して伝えている作品、のように
見えました。女性のお医者さんが途中で出てきますが、その人も同じタイプの人に見えましたし。
この作品に出てくる人々ってみんな、自分の個性を周囲に認めてもらえないコンプレックスに悩み
傷つきつつも、それに負けずに自らの目を通して世の中を見て、自分らしく生きようともがいている
人たちのような気がします。(時々、主人公のお母様のようなはっちゃけ系の人も出てくるけど。
この人は自分の目で世の中を見つつも、マインドが明るい。 いいな~没落貴族 笑)
内容的に明るい恋愛ではなく、辛く重たくはあるんですが、そこに理性的な主人公による鮮やかな
突っ込みが合いの手のように入ることで、どん底に陥ることなく、楽しめる内容になっています。
その辺りのバランス感覚は、他作品でも見られる柳田さん作品の醍醐味だと思います。
あと、以前に読んだ作品とリンクしていたので、そういう点も楽しかったです。前に見たキャラクターに
また会えた、みたいな感覚が好きなので、嬉しくなります。

感情の「重さ」って、年を取れば取るほどつい敬遠したくなってくるのですが、大事な感性ですよね。
私はそういうものを書けない程度には汚れきった大人になってしまったので、柳田さんには是非こういう
作品を書き続けることのできる、みずみずしい感性を保ち続けて欲しいなって(無責任にも…笑)思って
しまいました。
あと、ボリューム的に長く、しかも綺麗に製本された本だったので、無料にしちゃいかんと思いました。
次からはお金取ってください!>< ほんとに!!><



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風見鳩さま

宮本小鳩さんの詩集3冊をゲットしました!
それぞれ個性があって、どれもすごく好きな作品集でした^^

『こばとうた』

息子がすごくお気に入りの詩集です。過去に『鳥専用列車』という豆本を買ったことがあって、
息子に読んであげたことがあるのですが、そっちもすごく気に入っていました。
読むとほっとするらしいです(笑) 確かに、なんというか…ほっこりと、温かい気持ちになります。
この詩集は3つのパートに分かれていますが、どの部分もそれぞれにいい味出ています!
鳩はいつでも人のそばに何気なくいて、存在をことさらに主張するような生き物ではないのですが、
そこに「いる」っていうこと自体が、日々平穏に続く日常の象徴、みたいなところがありますね。
そういう温かいものを、的確な言葉で表現された詩集だと思います。


『自由連想往復詩』

二人の詩人さんが、交互に、お互いの詩からインスピレーションを得て書いた往復詩集です。
面白いです。何となくの印象ですが、後半に行くにしたがって白熱した雰囲気になってるところもいい(笑)
すごく好きな言葉がいっぱいあります。個別に読むだけでなく、往復詩として読むと味わいが深まる
言葉があります。私はこういう風に言葉を使えません。すごいなぁ本当に!!


『ピース』

この詩集にも好きな詩がいっぱい載っていますが、最初に載っている『パズル』という詩が特に大好きです。
(この詩、ずっと前に、無料配布のペーパーで読んだような気がして仕方がないんですが、気のせいかな…)
手作りの装丁も素敵だなと思っていたので、前から欲しかったのです。手にとってみたら、中に使われている
紙もすごく綺麗でした。今回手に入って嬉しいです!!
後半に載っていた『詩と私』というエッセイも、すごくよかったです。短い詩は、あっという間のわずかな
瞬間において、いかに相手の心を射止めることができるか。きっとすごく難しいことですよね…!
私は普段、詩はほとんど読みませんが、小鳩さんの詩は文フリに参加し始めて以来、ずっと大好きです。
少なくとも、私の心は確実に射止められているので、小鳩さんの目指すところは確実に実行されていますよ!
と、ここに宣言しておきます^^


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